オフィス家具が必要な場合、既製品を買う方法のほか、サイズ、形状、素材、色柄等、オーダーメイドで製作する「造作家具」を依頼する方法があります。
既製品には無い、オフィスの雰囲気にマッチした家具を作ることには、どのようなメリットがあるのでしょうか?
オフィス内には一般家庭と比べて机、棚、カウンター、パーティション、収納など様々な家具が数多く並びますが、レイアウトに合った家具が見つからない場合や、既製品にはないサイズの家具を考えている場合、造作家具を依頼することがあります。
造作家具は製造工程の違いによって、家具をオフィスの形状や寸法に合わせて工場で製作する「家具工事」と、現場に材料を持ち込みその場で寸法を合わせ加工・取付を行う「大工工事」の2つに大きく分けることができます。
「家具工事」は工場で製作してから現場に送るためテーブルや収納棚など移動が可能なものを製作したい場合に主に活用します。
「大工工事」はその場での作業になるためエントランスのサインパネルや造り付けカウンターなど空間デザインのひとつとして製作が行われるものが代表的です。
また、製作過程以外の違いとしては、精度の差があります。
「大工工事」は現場にて寸法を合わせ材料の加工を行うため、隙間無く家具(造作物)を施工することが可能です。
また、現場にて製作を行うため、材料を小分けに搬入することで搬入費用を抑えることができます。
しかし、現場には限られた道具しかないため、製作できる範囲に制限がかかることや、製作している大工の技量に左右されるため毎回同じ仕上がりになりません。
「家具工事」は設備が整った工場で製作するため、品質が均一で寸法や角度の精度が非常に高い家具ができます。
但し、現場で製作しないため実際設置する場所の寸法よりも少し小さめに造り、隙間(「逃げ」という)を現場にて調整する必要があります。
また、工場で製作するため、現場での工程の遅れによる影響を受けずに精度が高い家具を作れますが、既製品をそのまま運ぶ必要があるため、搬入費用が少し高くなることがあります。
既製品にはない造作家具をオフィスレイアウトに組み込むことにより、アイデア次第では既製品には真似できない機能性をオフィスに付与できるため、快適なオフィス作りには欠かせないポイントと言えます。
部屋の雰囲気に合わせた巨大ミーティングテーブル(造作家具)
オフィスに造作家具を設置することで得られるメリットを見ていきましょう。
メリット1:ジャストサイズな家具が手に入る
ミリ単位で家具を製作できるため、オフィススペースを無駄なく活用できます。
また、体格に合わせた家具を作ることで、デスクワークによってかかる体への負担を軽減することも可能です。
メリット2:個性的なオフィスになる
見せる収納や隠す収納など、アイデア次第で他のオフィスにはない個性を強調できます。
特にエントランスなど来訪者の目に触れる部分にユニークな造作家具を設置した場合、オフィスを強く印象付けることができます。
メリット3:統一感を出すのが容易
同じ材質の造作家具を揃えることで、既製品にはない統一感を生み出せます。
統一感のあるオフィスなら、インテリア性はもちろん、社員のモチベーションアップにも繋がります。
メリット4:耐震補強がしやすく安全面を強化できる
建物に固定する造り付けの造作家具は耐震性に優れています。地震から社員の身や大切な備品を守りやすいオフィスを実現することができます。
メリット5:仕事効率を向上できる
自分たちのワークスタイル(動線、ワークフローなど)に最適な造作家具を設置することで、仕事効率を重視したオフィスとなります。
次に造作家具を依頼してから完成までの流れについて紹介していきます。
1.打ち合わせ、実測
施工業者との打合せで要望を伝え、実際に造作家具を導入したいスペースの計測を行います。
2.図面(計画図)作成、見積
(1)の打ち合わせをもとに図面(計画図)、見積が作成され、材質や仕上げ方法など細かな要望を固めていきます。
理想の造作家具が予め決まっていれば、図面を自分で作成して提出することも可能です。
3.打ち合わせ
施工予定の造作家具を最終確認し、施工日程や工期を調整します。
4.契約
支払い方法や約款を確認し、契約を結びます。
5.施工
事前に確定していた日程で施工が開始されます。
6.完成
完成した造作家具に図面との相違がないことを確認し、設置・取付工事が完了します。
打ち合わせから完成までにかかる日数は、打ち合わせ状況や業者の確認作業にかかる時間によっても変動します。
また、既に稼働しているオフィスの場合は営業日以外での工事が望ましいため、工期を長く設けておく必要があるでしょう。
オフィスの雰囲気にマッチした造作家具が揃えば、高いインテリア性と個性豊かなオフィスが実現します。
オフィス内の雰囲気が良くなれば、必然的に業務効率の上昇やモチベーションの向上に繋がります。
造作家具を上手く取り入れておしゃれな空間を作り上げ、使う側(社員)・訪れる側(客人)ともに「素敵だな」と感じられるオフィスを目指してみましょう。
オフィス空間デザインでは造作家具についてのご相談も承っております。
オフィスに合った家具が見つからない場合や、オフィス内に統一感を出したい場合など既製品では中々難しい時はぜひ一度ご相談ください。
オフィス空間デザインHP
2017年11月6日 3:05 PM | カテゴリー: オフィス | タグ: オフィス パーテーション, オフィスレイアウト, パーテーション, 造作家具, 造作工事